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国際学会体験記 -Inter-Noise2008 Shanghai- / 井本 桂右(京都大学)

posted Apr 26, 2011, 10:33 PM by hara.sunao@asj-fresh.sp.m.is.nagoya-u.ac.jp

Conference Information:
INTER-NOISE 2008 (The 37th International congress and Exposition on Noise Control Engeneering), October 26-29, 2008. SHICC, Shanghai, China

 国際会議で発表した時点で僕は修士課程の1回生で,国際会議の発表前には音響学会での発表が1回と卒業論文の公聴会で発表を行ったことがあるだけでした。

 まだ国内の会議での発表も覚束ないような状態だった上に,英語で全てのコミュニケーションをしなくてはならなかったので非常に苦労はしました。しかしながら,こんな僕ですら,ある程度は無事に発表することができましたので,是非積極的に参加して頂きたいと思います。

 国際会議に参加するにあたって一番苦労するのはやはり英語だと思います。英語が思うようにできないために参加することを躊躇ってしまう方も多いのではないでしょうか。僕ももちろんそうでした。しかし実際に参加してみて,思うように英語を話そうとするとむしろ話せなくなり,コミュニケーションがとれなくなる場面が多くなってしまいました。 また,他の国の人の発表を聞くなかで,日本人ほど発音にこだわる人達はいないように感じました。なので,「英語で発表すること」にとらわれるのではなく,普段の国内での会議のように 「コミュニケーションを大事にすること」,「伝わりやすいプレゼンテーショ ンすること」を心掛ければ,今自分が持っている英語力の中で一番よい発表ができると思います。

  さらに,時差,気候,食事といった問題から,発表資料に何かあった場合の対 策など,英語以外にも心配事は数多くあります。これらは特に,事前の準備をきちんとおこなっておくことによって回避できるものも多いように思います。 実際に僕も,薬や適切な服装,発表資料の複製を準備すること等により心配事を最小限にできたのではと考えています。

 また,国際会議に参加すると,当然,さまざまな国の人が集まります。それぞれの国が持つ独自の価値観や制度,文化などが研究に反映されており,新たな研究のヒントになることも多いと思います。そのためには,できるだけニュー トラルな心持ちで会議に参加するとよいのではないでしょうか。 会議以外の観光なども是非楽しんでおくとよいと思います。普段の研究生活での疲れをなくし,リフレッシュすることも研究には大切なことではないでしょ うか。

 国際会議はさまざまな魅力があると思います。苦労することも多いですが,それらは全て次に繋がる良い経験ですので,機会があれば是非逃すことなく積極 的に参加して頂きたいと思います。

国際学会体験記 -Inter-Noise2007 Istanbul- / 金 慎也(京都大学)

posted Apr 26, 2011, 9:36 PM by hara.sunao@asj-fresh.sp.m.is.nagoya-u.ac.jp

Conference Information:
Inter-Noise 2007, August 28-31, 2007. (Istanbul, Turkey)

僕は去年、トルコでのinternoiseに参加しました。初めての国際学会の参加でしたし、ヨーロッパへ行くこと自体も初めてでした。

 国際学会は日本の学会とは一味違います。まず国際学会は規模が大きい! セッション数も100近くあり、分野も幅広く発表されていました。僕が参加したアクティブノイズコントロールのセッションも3日間毎日あって驚きました。今回参加した学会はヨーロッパでの開催ということもあり、ヨーロッパからの研究発表が多く、逆に日本からの参加者は少ないというのも特徴的でした。そして国際学会は豪華です! 昼にはサンドウィッチ的な軽食が出ました。さらに午 後にブレイクタイムがあってお茶とお菓子が出てきたのには驚きました。

 ただ楽しく参加できるほど甘くもありません。 国際学会に参加するにあたって一番大変なことはやはり英語です。もちろん発 表はすべて英語で行われるので人の発表を聴くだけでも一苦労です。さらに発表となるとこれ以上に大変です。それまで人前で英語をしゃべるという経験がほとんどありませんでした。そこで僕がとった方法は、発表する際にしゃべることは全て事前に用意しておき、本番までにそれを丸ごと暗記するということです。この方法が上手くいき、本番ではほとんど覚えたまんまのことをしゃべることができました。恥ずかしながら今回はここまでやるのだけで精一杯でし た。そのため、その後の質疑応答に関しては全くと言っていいほど答えを返すことが出来ませんでした。まず質問の意味を理解しなければならないし、理解できればそれに対する答えを返さなければなりません。発表は練習すれば上手くなっていくし、十分に準備していくことができますが、質問に関してはどこを聞かれるかは予測できないですし、対処するのが難しいと感じました。とにかく国際学会では英語能力が必要不可欠です。

 最後になりますが、学会以外での楽しみもあります。なんといってもイスタン ブールという歴史ある街に訪れることが出来ただけでも非常に良い思い出になりました。アジアとヨーロッパの文化が融合した街並みは素敵です。それに町の人は良い人ばかりだし、料理はどこの店に入ってもおいしかったです。 国外での国際学会に参加することは異文化に触れ合うことができるチャンスで もあると思いますし、もちろん英語の勉強や研究のためにも参加することは大変良い経験になりました。機会があれば是非参加することをお薦めします!

国際学会体験記 -ICAD'08 及びAcoustics'08 Paris- / 大谷 真(東北大学電気通信研究所)

posted Apr 26, 2011, 9:20 PM by hara.sunao@asj-fresh.sp.m.is.nagoya-u.ac.jp

Conference Information:
International Conference on Auditory Display'07 (ICAD08), June 24-27, 2008. (Paris, France)
Acoustics'08, June 29 - July 4, 2008. (Paris, France)

共にフランス・パリにて開催された聴覚ディスプレイに関する国際会議ICAD08(International Conference on Auditory Display'08 Paris,2008年6月24~27日)と米国音響学会(ASA)とヨーロッパ音響学連合(EAA)の共催によるAcoustics'08 Paris(2008年6月29日~7月4日)に参加した。

 ICAD08はIRCAM(音響音楽研究所: Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musique)で開催された。IRCAMは国立近代美術館が有名なポンピドゥー・センター(Centre Pompidou)が管轄する研究所であり,パリのほぼ中心でアートに囲まれた素晴らしい立地であった。また,研究所自体もノイズを極力減じるために主要な施設が地下に設けられているという徹底した遮音対策が施されており,会場自体も興味深い会議であった。

 肝心の会議の内容であるが、自分の専門分野がいわゆる空間音響/立体音響であるため,聴覚ディスプレイという単語からは3次元的に音響情報を呈示するヴァーチャル・リアリティ(VR)的なものを思い浮かべてしまうのだが,ICADは(もちろんVR的聴覚ディスプレイに関するセッションも多数あったが)聴覚情報を使ったインターフェイス全般に関する会議であり,広範な意味での「聴覚ディスプレイ(auditory display)」に関する講演が多く行われていた。

 ICADは比較的規模の小さい専門的な会議であり,全ての講演がシリアルセッションで構成されている。そのため,(同じ聴覚ディスプレイというカテゴリーの範疇とはいえ)自分の専門とは微妙に異なるセッションを聴講する機会が多く,これまで馴染みは薄かったが関連の深い研究分野に触れることで大いに刺激を受けることができた。もちろんVR的聴覚ディスプレイに関する発表も数多くあり,小規模の会議らしくリラックスした雰囲気の中じっくりと情報収集と議論を行うことができた。聴覚ディスプレイが専門であるにも関わらず初めてこの会議に参加したが,これからも定期的に参加したい会議であった。なお,バンケットは個人旅行では絶対に行かないであろうセーヌ川クルーズで,美しいパリの夜景を堪能できる素晴らしい体験であった。

 続いて,ICADと一日の間を空けてPalais des Congres de Parisにて開催されたAcoustics'08 Parisは,ASAとEAAの共催による音響学全般に関する国際会議ということで,ICADとは打って変わって大規模な国際会議である。ASAとEAAの共催ではあるが米国と欧州以外からの参加者も多く,各セッション会
場で活発な議論が繰り広げられていた。多くのオーラルセッションで立ち見が続出し,ポスターセッションにおいても歩き進むことにさえ四苦八苦するなど,文字通り熱気が充満する会場であった(ポスターセッションでは通路を会場として利用していたため単純に狭かった,という理由もあるが)。 今回の2つの会議では諸事情により自らの発表は申し込まなかったが、所属研究室からの他の参加者のポスター発表の手伝いなどをした。ポスターセッションの開始から終了まで引切り無しに聴講者が訪れ,有益な議論・情報交換を行うことができた。今回は情報収集を主目的とした参加であったが、上記のような大盛況ぶりを見ているとやはりICADにもAcousticsにも自らの発表を申し込んでおけばよかった,ただ聞いているだけではつまらない,と悔しい思いをした。しかし,逆に今後の研究へのモチベーションを高めることができ,決意を新たにして帰国した次第である。


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